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概要

Medetta! Vol.25 Summer 2019

丁寧で親切な接客とパン009北杜市、白州小学校の入り口にある、明治時代よろず屋だったという建物を改装したパン屋さん。立川でパン屋を営んでいた小野孝章さんは、友人が山梨へ移住したことをきっかけに、自分で一からお店を作りたいと、利用できる空屋を探し回ったという。什器やショーケースなど使えるものは再利用し、明治から残る建物を自分たちの手で丁寧に作りあげた。建物だけでなく、接客やパンからも丁寧さが伝わってくる。足を運ぶお客さんには手渡しで試食をすすめてくれる。顔を合わせて説明し、ちゃんと食べてもらうことで、ゼルコバのパンを知ってもらうため。柔らかすぎず、硬すぎず、食べたらお腹が空かないようにと、小野さんは食べ応えがあって腹持ちのいいパンを焼く。できる限り、子供から大人まで安心して食べてもらえるパン作りがモットーのゼルコバでは地元生産者や友人が作った素材を使う。 また、栽培生産者が仲介を要さず値を決め、フェアトレードよりさらなる自立を促す民衆交易によって取引されている、バランゴンバナナというフィリピンの山中に生える原産のバナナを素材として使用している。これらの取り組みは、小野さんが生産者と消費者の間に立ち、ちゃんとその両者に利益が出るような仕組みで商いをしたいという思いから実現している。Zelkowa77